蝉・セミ

 梅雨が明けると、待っていたかのように一斉に鳴き出す蝉。小さい時は、夏になるとよく蝉獲りをしていました。網で獲ったり、竹竿の先に「トリモチ」を付けて獲ったり、あるいは直接掴んだり。虫かごいっぱい獲ってました。

 まだ梅雨は明けていないのに、今日、庭には蝉の抜け殻が5~6個ありました。この抜け殻の主である幼虫(正式には、終齢幼虫)、私の故郷の小豆島では、「もっくりこ」と呼んでいました。ちなみにGoogleで検索してみると、確かに「小豆島の方言」と記載されています。小学生の時は、生きたもっくりこ、つまり羽化直前の幼虫を見たことがありましたが、大人になってからは全く見たことがありません。今年は本気で捜してみようと思っています。

 庭で「抜け殻」の数を数えていますと、近くに成虫のセミがいたので写真を撮りました。クマゼミです。小豆島では、セミのほとんどはクマゼミ(大型で、羽が透明なセミ)で、アブラゼミは非常に貴重な存在でした。しかし島の外に出ると、そうではないことに気づきました。アブラゼミも多かったのです。島なので、ちょっと違った進化(大げさに言えば)を遂げたのだと考えていました。

 ところで、最近広島で、アブラゼミが減った、というのかクマゼミの比率が増えてきたような印象があります。Wikipediaによると、地域によってクマゼミの比率が大きいところとそうではないところがあるようです。また、面白い記事があったので引用します。「従来、アブラゼミが多かった都市において、クマゼミの棲息数が増えてアブラゼミが減少した原因について、地球温暖化とヒートアイランド現象の影響とする説もあるが、野鳥の捕食が関連するという論文もある。これはクマゼミとアブラゼミの天敵回避方法の違いによるもので、アブラゼミは近くの樹木に隠れる習性があるがクマゼミは木には隠れず遠くへ飛んで逃げるため、樹木の少ない都市部ではアブラゼミは逃避に手間取ってしまい野鳥に捕食されやすいというものである。」 

 ちなみに、私は蝉の鳴き声が大好きです。蝉の声を聴くと、ああ夏だ、と感じます。