クリニックについて前立腺生検の流れ

前立腺生検について

急増中の前立腺がんの背景

前立腺がんは、欧米では以前から男性の中では最も多いがんですが、現在日本でも急増しています。その原因としては、高齢化や食生活の欧米化が指摘されています。比較的進行が緩やかですが、それでも進行すると命を脅かすため、早期発見が大切です。

生検の流れ

  1. 1.病気の疑い

    前立腺がんは、尿が出難いといった自覚症状やPSA(前立腺特異抗原)高値から疑いが始まります。
  2. 2.MRI検査

    前立腺がんが疑われたら、まず前立腺のMRIを行います。これは画像診断の一つで、前立腺がんの検出には最も優れています。
  3. 3.前立腺生検

    MRIでがんが疑われたら、前立腺生検という検査が必要になります。検査は仙骨麻酔という、おしりの窪みから細い針を刺して陰部の痛みを取るという麻酔で行います。直腸内から細い針を前立腺に刺して、小さな組織を取ってきて、それを顕微鏡で見てがんかどうかを判定する検査です。がんであれば、悪性度も分かり、治療法決定に重要な情報になります。前立腺がんの方は膀胱がんの可能性も高いので、当院では同時に膀胱鏡も行うようにしています。
  4. 4.病期(ステージ)診断

    がんであると判明したら、病気がどれくらい拡がっているか(ステージ、病期などと表現します)、CT、骨シンチ、PET-CTなどの画像診断を行ないます。分かりやすく言えば、転移をしていないかどうかを調べます。
  5. 5.治療法の相談

    病期をもとにして、ご本人、ご家族とともにどのような治療を行うか相談します。手術療法、放射線療法、内分泌療法、そしてPSA監視療法(悪性度が低い場合、まずは治療せずにPSAを定期的に測定し、必要な時に治療を加える方法)があります。年齢、身体の調子、ご本人の希望などを加味して、総合的に判断します。PSA監視療法、内分泌療法は当院で可能ですが、手術療法、放射線療法の場合は、適した病院に紹介致します。