夜間頻尿について:アシタノに掲載されました

2025.1.24発行の「アシタノ vol.86」に、夜間頻尿の記事が掲載されました。
「お医者さんに聞く健康のすすめ」のコーナーです。以下の内容です。
夜中に2度トイレに起きたら病気ってホント!?
「年齢のせいか、夜中に何度もトイレに行きたくなる」という声をよく耳にします。泌尿器科では夜、寝ている間に2回以上排尿のために起きている人を「夜間頻尿」と判断します。「悩んでいる人は多いです。齢だから仕方ないと諦めずに治療を」と言う泌尿器科いるかクリニックの三枝道尚院長に聞きました。
Q1、どんな症状があると夜間頻尿?
A1、基本的には、就寝中に1回以上排尿のために起きる場合を「夜間頻尿」といいます。しかし、困っているかどうかは人によって様々なので、一概に何回以上が異常とはいえません。1回の排尿回数でも困っていると感じる場合には夜間頻尿と言えますが、通常は2回以上が問題となります。2回以上では、1回以下より死亡率が高くなるという報告もあります。
Q2、原因はなに?
A1、3つあります。最も多いのは「夜間多尿」で約80%を占めます。これは文字どおり、夜間に多くの尿ができる状態です。加齢が主な原因ですが、水分の摂りすぎ、高血圧、腎機能障害、高血圧、睡眠時無呼吸症候群なども関与します。次に膀胱容量の減少。例えば前立腺肥大症で、残尿(排尿後にも膀胱の中に尿が残ること)がある場合など。最後が睡眠障害です。あとは水分を過剰に摂取して、昼も夜も尿量・回数が多い、という状況もあります。
Q3、どんな治療をするの?
A3、まずは原因をはっきりさせ、それに応じた治療をします。最も多い夜間多尿に対しては、適切な水分の取り方や、夕方から運動をするといった生活習慣の指導、また弾性ストッキングの着用なども勧めます。近年は有効な薬(若い頃は自分の体内で作られていた、就寝中の尿産生を抑えるホルモン)も開発されており、治療によって「熟睡できるようになった」と言う人も少なくありません。諦めて放置せず、医師に相談しましょう。