オーガズム後症候群(POIS)

 最近非常に珍しい疾患の存在を知りました。男性が射精後に体調不良を起こす、Post orgasmic illness syndrome(POIS)という疾患です。
 症状としては、射精後に起こるインフルエンザ様の症状、全身倦怠感、筋力低下、発熱、発汗、気分障害、集中力・記憶力の低下、支離滅裂な会話、鼻汁、眼の痒み、などです。
 性行為、自慰行為、夢精を問わず、射精後数分~数時間以内に症状が発生し、2~7日間持続。症状は射精後、90%以上の確率で起こり、その後自然軽快する、とされています。
 原因としては、自分の精液に対するアレルギー、男性ホルモン低下、性行為中のホルモンの変化や、性行為に関連するストレスや不安、などの説が報告されているようです。
 現在までに報告されている治療法は、①抗ヒスタミン薬、②非ステロイド抗炎症薬、③ステロイド、④抗うつ薬、抗不安薬、⑤抗アンドロゲン薬(前立腺癌に使用する薬剤)、⑥α1遮断薬(前立腺肥大症に使用する薬剤)、⑦性腺刺激ホルモン、テストステロン(性腺機能低下がある場合)、⑧患者自身の精液による減感作療法、などだそうです。
 日々勉強が必要ですね。

   * プライベートケアクリニック:小堀善友先生の記事を参考にさせて頂きました。